35歳です。AMHが1.2とわかり、治療を急ぎましょうと言われますが、理由がよくわかりません。なぜですか?|不妊教えてねっと|あなたの妊活・不妊治療を応援!

35歳です。AMHが1.2とわかり、治療を急ぎましょうと言われますが、理由がよくわかりません。なぜですか?

■AMH値が低いと卵の数は少ないと推測できる

抗ミュラー管ホルモン(AMH)検査は卵巣の予備能を測定する検査です。卵巣に卵がどれくらい残っているかを数値から推定します。このAMHの数値には基準があり、年齢が高くなるについて数値は下がっていきます。1.31で45歳相当、1.2ということは46歳以上の値に当てはまります。つまり、残っている卵子の数が少ないということです。

ですから35歳でAMH 1.2という結果から「治療を急ぎましょう」と判断するのは、専門医ではあれば当然のことといえます。

■人工授精を何回も繰り返す治療はお勧めできない

通常、35歳相当のAMH4.75以上の方であれば、人工授精を3~4回かして、結果が出なければ体外受精にステップアップすることが多いです。しかし、AMH 1.2では人工授精を何回もする治療はしません。患者さんに説明をして、人工授精を1回か2回だけする、もしくは人工授精をしないですぐに体外受精にステップアップすることもありえます。大半の方はまったく人工授精をしないという治療ではなく、1回か2回は人工授精をしてからの体外受精を希望されますね。

35歳でAMH 1.2という結果を聞くと、妊娠しないのでは?と思われるかもしれません。しかし、妊娠しないのではなく妊娠しづらいということです。すぐに治療をスタートすれば卵は採れます。

ただし、平均的な35歳の方よりも採れる卵の数は少ないことが多いです。周期によっては体外受精でも卵が育たずに移植がキャンセルになることもあります。ですから、状況をお伝えして早めに治療を進めることが大切です。

■納得して治療を受けるために説明は必須

最近は一般の産婦人科でもAMHの検査を実施しているところがめずらしくないようです。ただ、結果を見て、年齢より数値が低めとか平均的といった説明はできますが、数値が低いからこの先の治療はこうしたら...という具体的な説明までは難しいかもしれません。一般の産婦人科では体外受精などの治療はしませんからね。だから「治療を急ぎましょう」という簡単な説明で終わってしまい、疑問に感じられたのでしょうか。

不妊治療の専門施設であれば、AMHの結果を見て数値が低ければ、人工授精は1回か2回で、結果が出なければ体外受精に進みましょうというように、具体的な治療プランをお伝えします。しっかり理解をして、納得して治療を受けられるといいですね。

監修協力とくおかレディースクリニック 不妊カウンセラーが監修しています。

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